技能実習 → 特定技能 切り替え可否一覧(製造業版)

〜「同じ製造業なのにNG」になる理由を完全整理〜**
製造業では
技能実習から特定技能へ切り替えられると思って採用したら、実は不可だった
というトラブルが非常に多く発生しています。
原因は単純で、
「製造業」という大きなくくりで判断してしまうからです。
本記事では、
製造業における技能実習の職種・作業ごとに、特定技能へ切り替え可能かどうかを
一覧形式+理由付きで解説します。
目次
1. 大前提:切り替え判断は「業種」ではなく「職種・作業」
まず最重要ポイントです。
❌ NGな考え方
- 製造業だから大丈夫
- 工場で働いていたからOK
- 作業内容が似ているからOK
⭕ 正しい考え方
- 技能実習の「職種・作業名」
- 特定技能(工業製品製造業)の対象業務
この 一致・関連性 が判断基準です。
2. 製造業:技能実習 → 特定技能 切り替え可否一覧
◎=原則切り替え可
△=要注意(内容次第)
✕=切り替え不可
① 機械・金属系
| 技能実習の職種・作業 | 特定技能への切り替え | 理由 |
|---|---|---|
| 機械加工 | ◎ | 工業製品製造業の中核業務 |
| NC旋盤 | ◎ | 機械加工に含まれる |
| マシニングセンタ | ◎ | 同上 |
| 鋳造 | ◎ | 対象業務に明確に含まれる |
| 金属プレス | ◎ | 対象 |
| 鉄工 | ◎ | 加工・組立として適合 |
| 溶接 | ◎ | 工業溶接は対象 |
② 組立・仕上げ・検査系
| 技能実習の職種・作業 | 切り替え | 理由 |
|---|---|---|
| 組立 | ◎ | 工業製品製造業の主要工程 |
| 部品組立 | ◎ | 対象 |
| 製品検査 | ◎ | 付随業務として認められる |
| 仕上げ | ◎ | 対象 |
※ 検査のみ専従の場合は注意
→ 製造工程の一部として位置づける必要あり。
③ 表面処理・塗装系(要注意ゾーン)
| 技能実習の職種・作業 | 切り替え | 理由 |
|---|---|---|
| 工業塗装 | ◎ | 製造工程内の塗装は対象 |
| 金属表面処理 | ◎ | メッキ・研磨など対象 |
| 建築塗装 | ✕ | 建設分野扱い |
| 板金塗装 | ✕ | 自動車整備分野扱い |
👉 「塗装」という言葉だけで判断すると失敗します。
④ 食品・軽作業系(誤解が多い)
| 技能実習の職種・作業 | 切り替え | 理由 |
|---|---|---|
| 食品製造 | ◎ | 工業製品製造業に含まれる |
| 加工食品製造 | ◎ | 対象 |
| 菓子製造 | ◎ | 対象 |
| 梱包のみ | ✕ | 単純作業は不可 |
| 仕分けのみ | ✕ | 製造工程に該当しない |
⑤ 電気・電子系
| 技能実習の職種・作業 | 切り替え | 理由 |
|---|---|---|
| 電子機器組立 | ◎ | 対象 |
| 電気機器組立 | ◎ | 対象 |
| 配線作業 | △ | 内容次第(製造工程内か) |
| 電気工事 | ✕ | 建設分野扱い |
3. 「△(要注意)」になる典型パターン
以下は、書き方・運用次第でNGになるケースです。
❗ 作業の中心が「補助」「雑務」になっている
- 実態が材料運び・掃除中心
→ 特定技能不可
❗ 製造工程との関連が説明できない
- 検査だけ
- 梱包だけ
→ 工程の一部として説明できればOK
4. 切り替え不可でも採用できるケースがある
重要な補足です。
✕ 技能実習からの切り替え不可
=
✕ 特定技能として採用不可
ではありません。
切り替え不可でも可能なルート
- 特定技能評価試験に合格すればOK
- 日本語試験(N4 or JFT-Basic)合格
👉 技能実習との「連続性」がなくても
試験ルートなら採用可能です。
5. 製造業で絶対にやってはいけない判断ミス
- 「同じ工場だからOK」
- 「似た作業だから大丈夫」
- 「前も通ったから今回も通る」
👉 入管は年々厳格化しています。
6. 判断に迷ったら必ず確認すべき3点
✔ 技能実習の「正式な職種・作業名」
✔ 実際に行っていた作業内容(割合)
✔ 特定技能で従事させる予定業務
この3点が 論理的につながるか がすべてです。
まとめ
製造業の技能実習 → 特定技能切り替えは、
- できるケースが多い
- しかし 間違えやすい
という分野です。
成功のカギは
「製造業」という言葉を捨て、作業単位で判断すること。
